採用スペシャリストの業務内容の紹介

外資系企業2社で採用スペシャリスト経験があるYukiです。

今後、働き方が大きく変わると言われている今、企業の経営者や幹部、各部門のマネージャーの皆さんにとっては人材採用の悩みも多様化していっているのではないでしょうか。

採用の悩みを解決する糸口になれるように、少しずつ、私の経験と知識をシェアしていきたいと思っています。

採用スペシャリストとは?

今日は、私が出会うことが出来てよかったと思っている「採用スペシャリスト」の業務について皆さんに紹介させてください。

外資系企業では一般的な職業ですが、日系企業では採用単独のスペシャリストは聞いたことがない方も多いかもしれません。

採用スペシャリストの仕事の一連の流れは簡単にすると以下です。

  1. 採用企画
  2. 候補者集め
  3. 選考
  4. オファー
  5. 入社後までのケア

この一連の流れを基本的には一人が責任をもって担当します。
新卒採用も中途採用も流れは基本的に同じです。

中途採用では、全体の採用サイクルタイムを数値化して管理していきます。

それでは、各段階での業務を簡単に紹介していきます。

1.採用企画

採用企画には、採用費用の予算取りや面接官などのリソースの選定なども入ります。
新卒採用では、私の経験ですと2つのタイプを企画しました。

a.一般的に用いられている1年を通して採用活動するプログラム
b.短期ローコストで優秀な人材を採用する4カ月短期活動型のプログラム

中途採用では、半年間で30ポジションの採用や、営業職のみ年間300名採用、1ポジションを6カ月以内にとる採用、管理職20名を半年で採用などなどを企画しました。

募集人数やポジションのレベル感などで活動内容が細かく違います。

グローバル企業ですと、ここで採用ポジションのグローバル承認をいつ取得するかタイミングの見極めも必要でした。

2.候補者集め

候補者集めには採用する人材像の明確化も入ります。

採用する人材像の明確化は一番大切なプロセスです。
ここをミスると、採用する軸がブレて採用期間も長期化しますし、面接官の目線も合わずに、感覚で採用してしまい採用ミスにつながることが多いです。

採用するポジションが現存するポジションであればあらゆる角度から、どのような人材を採用すべきか配属先のマネージャーや関連部署の関係者などにヒヤリングを重ねて決めていきます。

このプロセスは、相手が採用に慣れていないことが多いため、苦労をしますし、経験の浅い採用担当者だとマネージャーに誘導されてしまってミスも多くなります。

 

ここをスピーディかつ失敗無く進めることが質の高い採用活動のキーです。

例えば、経営会議などで新規事業を始める可能性があることをキャッチしたら、採用担当者はそこから動き出すのが理想です。

そこから活動するのは管理職レベルのスペシャリストが多いと思いますが、実際に組織を作ることが決まってから採用する人材像を決めるのでは遅いのです。

事前にどのような人材が必要になるか、そのリソースが社内に居ない場合、予算が取れるのか、外部から採用する場合は、現在どの業界のどの職種の人材であればその役割を担えるのかなどを検討し情報収集を始めたりもします。

3.選考

選考の段階では出来るだけ多くの関係者が面接をすることが会社側、候補者側双方にとって後悔する率を低くするポイントです。

複数の目で見ますが、採用スペシャリストは特に採用すべきでない人材を見抜く必要があります。
それは面接の間のみではありません。

 

最終段階に近づいてから見抜けた場合、そのような人材に限ってマネージャーが気に入ってしまい、採用するように促されることもしばしばありますが、自分よりも職位が上のマネージャーに対してもスペシャリストとして、対等に話せるスキルとコミュニケーション力・関係性の構築が必要です。

 

会社と候補者どちらにとっても不利益になる採用を防がなくてはいけません。

 

と同時に、候補者が自社への志望度を高めていくことも選考段階の重要な役割です。

横柄な面接官を見ることがありますが、面接は企業が候補者を見極めるだけの場所ではありません。
候補者が企業を見極める場でもあります。

双方が相手に敬意をもって、お互いの相性を見る場であることを採用担当者だけでなく、すべての選考に関わる関係者に理解してもらうことも採用担当者の仕事です。

4.オファー

候補者が絞られたらオファー額を決めてオファーをするのもスペシャリストの大事な仕事です。

社内のレンジと市場の適正金額を理解した上で設定する必要があります。単にお金だけで解決すると候補者にとっても不利益に繋がります。

オファーの仕方とその後のフォローで入社後のトラブルの回避や、候補者の志望度をあげることも採用担当者の重要な役割です。

5.入社後までのケア

オファーを受諾していただいても入社までは気が抜けません。入社承諾後辞退をする候補者もいます。

また入社までの社内手続きやマネージャーへの入社日以降の受け入れの体制の依頼などもします。

無事入社の日を迎えたら、私は採用を担当したすべての入社者に挨拶をしていました。採用担当者としてのみではなく、会社の仲間として最初の日だからです。

エージェント経由の入社者の場合は、この後に支払い処理等も続きます。社内のデータの処理等も行います。

ここまでが簡単な全体の流れです。

 

最後に私は入社後もしっかりフォローしていました。

入社後の中途入社者は特に孤独なことが多いです。
私も数回の転職活動を経て、身をもって知っています。

なので、私は採用担当者としてよりも、会社の仲間として入社後もお昼に誘ったり、声をかけたり、遠方の配属地であればメールを送ったりしてフォローを心がけていました。

職場のメンバーはもちろん、選考に関わったすべての人に私はフォローをお願いしたいです。

最後に

いかがでしたでしょうか。

面接をしているだけのイメージが強い採用スペシャリストですが、それは業務のたった一部です。

私はこの職務を天職だと思っていましたが、会社を成長させる役割を担っている実感を持てるところがやりがいの一つでした。

今後日本では更に増えると思われる採用スペシャリストについて皆さんに知っていただき、企業の成長に少しでもお役に立てたら幸いです。

投稿者プロフィール

Yuki
Yuki
Yuki(ゆき)です。
「キレイになるのに必要なこと」は突き詰めていくと見た目の改善だけではありませんでした。

食・健康・住環境・ファッション・スタイル・美容・ほのぼの・幸せ・自分管理・やりがいのある仕事・キャリア

すべてがきれいに繋がってます。
ズボラな私でも出来る事をコツコツやってます。

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